チーム医療
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当院のチーム医療について 当院のチーム医療について
クリニカルクオリティーセンターが医療の質を管理する部門として2009年から設置され、そこを中心に、質を担保しながらチーム医療を展開して来ました。
現在の医療は専門分化されており、得てして患者さんの病気のみに目を奪われがちですが、患者さん一個人の尊厳を保ってトータルのケアと治療をするためにはチーム医療が重要になってきております。
当院では、多職種の観点から患者さんを考えるチーム医療に力を置き、いろいろな患者さんの病態に応じたチームを作り、医療を展開しております。
是非、当ページで当院のチーム医療の特色をご覧ください。
栄養サポートチーム(NST) 栄養サポートチーム(NST)
栄養状態は、治療や手術を受け回復していく過程でとても重要となります。栄養状態を良好に保つことで、治療効果が向上し、感染症などの合併症のリスク軽減など様々な効果が期待できることが明らかになっています。その栄養面を支える活動をしているのが、NSTです。NSTとはNutrition Support Teamの頭文字をとったもので、一般的には栄養サポートチームと呼ばれています。
このチームの目的は「最良の栄養管理を入院患者様へ提供すること」であり、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士だけでなく、理学療法士、言語聴覚士、歯科衛生士、医療事務等が職種の壁を越えて協働しています。
当院へご入院の際、栄養に関してお聞きになりたいことがあれば、私たちにご相談下さい。
えん下対策チーム えん下対策チーム
食物や飲み物、唾液など飲み込む働きをえん下と言います。
食物等が誤って気道に入ることを誤嚥(ごえん)と言います。
この誤嚥防止に介入しているのが当チームです。
65歳以上の方の肺炎は誤嚥が起因となる「誤嚥性肺炎」が多くを占めており、特に高齢者は生命の危機的状況に陥ることもあります。
当チームは耳鼻科医師、歯科医師、看護師、言語聴覚士、歯科衛生士、薬剤師、管理栄養士、放射線技師の多職種で構成され、入院中の方に介入しています。
内視鏡やレントゲンを用いた詳細なえん下評価からベッドサイドでもできる簡易的な評価を活用し、その方に合った食事内容の検討やえん下に関するリハビリテーションの実施の提案等をしています。
褥瘡予防対策チーム 褥瘡予防対策チーム
高齢の患者さんは皮膚が弱く、傷つきやすい特徴があります。
重症患者さんは年齢を問わず自分で動くことができないため、褥瘡ができるリスクが高まります。
創部の処置だけではなく、患者さんの生活を支援するケアの中で褥瘡対策をどのように行うか検討しています。
各部署のスタッフと連携を図りながら、褥瘡だけではなく創傷の予防または早期に改善するような入院環境を提供できるように努めています。
当院の褥瘡対策は、医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士・臨床検査技師・事務員がチームとなり、週1回の褥瘡回診を行い、多職種でケア方法を検討しています。
また、地域とも密接に連携しており、退院後の患者ケアにも配慮しています。
呼吸サポートチーム(RST) 呼吸サポートチーム(RST)
本チームは、呼吸器内科医師・看護師・薬剤師・理学療法士・言語聴覚士・管理栄養士・臨床工学技士・医療事務の多職種の職員で構成されています。
脳、心臓、肺などの様々な疾患により呼吸状態が悪化し、人工呼吸器が装着された患者さんが、早期かつ安全に回復に向かうよう、週1回の合同カンファレンスと週2回の定期回診を活動の軸とし、多角的な視点から主治医と連携して年間600人以上の患者さんの診療をサポートしております。
また、のどに管を入れずにマスクを装着して行う非侵襲的陽圧換気療法や、鼻から高濃度の酸素を肺に送り込む高流量鼻カニュラ酸素療法など、新しい機器を積極的に導入し、より安全でストレスの軽い治療を目指しています。
排尿ケアチーム 排尿ケアチーム
入院中に尿道に管が入った患者さんを対象にし、尿の管を抜いた後、排尿がスムーズにできるようにサポートしています。
また、尿の管を抜いた後、「尿を上手く出せない」や「トイレに間に合わない」「トイレへ行く動作がとれない」など、排尿に関する困りごとに対し、介入させていただいております。
排尿ケアチームは、泌尿器科医師、看護師、理学療法士から構成されています。
患者さんの困っている症状に対し、治療面、生活面を総合的に評価し、排尿に関する治療やケアについて検討して、対応しています。
排尿の困りごとは、生活する上で支障となるため、一日でも早く困っている事が解決できるように、取り組んでいきたいと思います。
精神科リエゾンチーム 精神科リエゾンチーム
リエゾンとはフランス語で連携や連絡を意味する言葉です。
精神科リエゾンは、身体疾患に伴うさまざまな心理的問題を扱おうとするもので、リエゾン精神医学・リエゾン精神看護の理念に基づいて提供される包括的な医療サービスを意味します。さまざまな診療科と密接な連携をとりながら貢献する臨床形態が特徴です。外科や内科といった身体科の担当医から寄せられる、患者さんの心理的問題に関する相談に対応しています。
精神科医師、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士などでリエゾンチームを組んで活動しています。
入退院支援チーム 入退院支援チーム
私たちは、患者さんが安心して入院生活が送れるように、薬剤師や看護師、事務職を含む多職種チームで入院前に様々な情報を事前に入手し、不安なく入院していただけるようサポートをしています。
一方、入院と同時に、退院後の生活を見据えながら、患者さんがどこで、どのように過ごしたいのか、その意思決定を支援しています。
退院後の生活の場を選択するのは患者さんと家族です。
チームとしてその意思を尊重し、寄り添うように心がけながら退院をサポートしています。
地域の声にできる限り応えていくと同時に、これまでと変わらぬ優しい医療で、地域とともに患者さんを支えていきます。
臨床倫理コンサルテーションチーム 臨床倫理コンサルテーションチーム
当院では、身寄りがなく判断能力も低下している患者さんの治療方針をどうするか?など、実臨床の種々の倫理問題は、臨床倫理コンサルテーションチームが対応しています。
臨床倫理小委員会からの推薦を受けた院内の多職種のメンバーと病棟のメンバーや、場合によってはご家族やご本人とともに、男女両性によって構成された臨床倫理コンサルテーションチームを結成し、カンファレンスで今後の対応を検討し、結論を導いています。
医療は、医療者主体ではなく患者さん主体で決めるべきものであるとの信念に基づき、患者さんの家族をも含む他職種のチームで検討しています。