ロボット手術センター

ロボット手術とは

ロボット手術とは、ロボットが自動で手術をするわけではなく、3~4本の細長いアームを持ち、人間の微細な動きを反映して手術をサポートするいわゆる、『ロボット支援手術』の事です。医師の熟練した技に、ロボットに搭載された最新技術が上乗せされ、さらに手術が安全、確実になると期待されます。このようにあくまで手術をするのは、しっかり訓練を受けた医師ですので、どうぞご安心ください。

当院ロボット手術の概要

当院では2023年3月より、泌尿器科で前立腺がんの手術からロボット手術(Hinotori Surgical Robot System)を導入し、さらに婦人科でもロボット手術が開始されました。今後外科でも導入され、ロボット手術を強力に推進する方向で考えております。ロボット手術は各科の医師だけでなく、麻酔科、手術室看護師、臨床工学技士、医事課、それぞれのエキスパートがタッグを組んで行う手術です。今後ますます需要が拡大し、件数の増加が見込まれるため、このような多部門が関わるロボット手術を、より安全かつ潤滑に遂行する必要性があり、それらを統括するロボット手術センターを開設しました。

当院ロボット手術の特徴 当院ロボット手術の特徴

1、精密かつ滑らかな動きで、より安全に、より低侵襲(体に優しい)手術へ 

ロボットアームや特殊な鉗子の先には関節があり、従来の腹腔鏡下手術に比べ、可動域が広がり、より精密で滑らかな動きが可能になりました。さらにロボット本体の最新技術、映像技術の進歩(画質の向上)、付属する鉗子類の技術、エネルギーデバイスの進歩など様々な要因で、医師の技術をより精度の高い技術へと昇華させ、出血が少ない、合併症が少ないなど、より安全で低侵襲な手術を実現できる事が期待されます。

2、奥行きを再現した3D高精細かつブレのない映像

フルハイビジョン3Dシステムの高精細映像で、まさにその術野に入り込んだかの様な環境で手術が可能です。さらに従来助手が行っていた腹腔鏡(カメラ)操作も、術者の指示でロボットが行うので、術者の思い通りの視野がブレなく展開します。

3、国産初の手術ロボット

Hinotoriは純国産ロボット初号機です。機体もより小さく、さらにオペレーションアームの関節も多いため、術者の微細な動きを反映し、手術をスムーズに進行することができます。また元々産業用ロボットの大手と医療機器メーカーの合弁会社による制作なので、日本の技術力が惜しみなく投入され、日本人にとって非常に相性の良い手術用ロボットではないかと考えます。さらに国産である利点としては、何か問題が起こった際や、改良点などの迅速な対応も可能で、医療者側は安心感を持って手術を行うことができます。

実際のロボット稼働風景

当院ロボット手術適応疾患の紹介
※2024年6月現在

【泌尿器科】

・前立腺がん

・腎がん

 

【産婦人科】

・子宮筋腫

・子宮腺筋症

・骨盤臓器脱

 

【消化器外科】

・結腸がん(準備中)

・肝臓がん(準備中)

診療科:泌尿器科
適応疾患:前立腺がん

前立腺、精嚢を摘出し、膀胱尿道吻合を行う手術です。従来は、開放手術や腹腔鏡手術で行われていました。腹腔鏡を用いた手術は開放手術に比べ傷の大きさが小さく目立ちません。またロボット支援下に手術を行うことにより繊細な手術操作が可能です。また、開放手術に比べて、出血量が少ないという特徴があります。

診療科:泌尿器科
適応疾患:腎臓がん

腎臓部分切除の手法としては開放手術と、腹腔鏡手術があります。腹腔鏡を用いた手術は開放手術に比べ傷の大きさが小さく目立ちません。傷が小さいので手術後の痛みが軽減されます。またロボット支援下に手術を行うことにより繊細な手術操作が可能です。7cm以下(特に4㎝以下)の腎腫瘍においては、腎機能の温存が可能となるため、腫瘍の位置や場所を考慮した上で、ロボット支援腎部分切除術を行っています。

診療科:産婦人科
適応疾患:子宮筋腫、子宮腺筋症、早期子宮体がん、骨盤臓器脱 など

手術方法:ロボット支援下手術では手術アームの操作性の良さと高精細なフルハイビジョン画像を用いることで、より繊細な手術を可能にします。腹部に10mmの穴を数か所開け、筒を入れて内視鏡カメラや鉗子を挿入し、腹腔内に二酸化炭素のガスを入れてお腹を膨らませて手術を行います。

 

メリット:腹腔鏡下手術同様、低侵襲な手術であり、ロボット支援下にすることにより、術中出血の減少、術後疼痛の減少が期待され、入院期間も開腹手術と比較して4日前後短く、退院後の日常生活への早期の復帰が期待できます。

診療科:消化器外科
適応疾患:結腸がん(準備中)

結腸がんの手術は開腹手術 → 腹腔鏡下手術と、技術の進化と共に低侵襲(体に優しい)手術へと変遷してきました。そして更なるテクノロジーの進化、通信技術の進化により、満を持してロボット手術が登場しました。微細構造まではっきり視認できるほどの3D映像の中、術者の動きを忠実にかつ、不要な動きを補正した無駄のない精細な動きで再現し、これまで困難であった動作を容易にする事で、より安全で低侵襲な手術を目指します。

診療科:消化器外科
適応疾患:肝臓がん(準備中)

原発性肝がん(肝臓そのものにできる腫瘍)、転移性肝がんなどに対する肝部分切除術、肝外側区域切除が適応になります。患者さんや病気の特徴に合わせて適応を判断致します。

ロボットの特徴である多関節の器具を用いて肝臓の切除を行います。開腹手術、腹腔鏡下手術、ロボット手術の適応に関しては症例により異なりますので担当医にお気軽にご質問ください。

 

  • 腹腔鏡の場合

  • ロボット手術の場合

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